初恋

家が近いという事もあり、私の自宅で ばいばい先輩と別れた



親のバイクや車が無い事を確認して、家に入った


そういえば、明日は新しいノートがいるんだった


ノートを取りに自分の部屋に入って、机の引き出しを開けた



新しいノートの隣りに、長方形の白い箱が置いてあった



いつかの、先輩の家で貰ったものだった



イスに座り直し、見てみると、手紙と赤いハートのネックレスが入っていた



『花優愛ちゃんへ
いつも仲良くしてくれてありがとうね。 沢山喋ってはいるけれど、文字をしっかり見られるという事はあまり無いので緊張しています。 汚いけど許してね(笑)
前、色々お話聞いてくれてありがとうね。あんなに真剣に聞いてくれたの花優愛ちゃんだけだよ。
それと、俺のせいで怪我させてごめんね。痛かったでしょ？ 本当にごめんね。
あの時斜視を見せてくれた時、正直戸惑った。 初めて見たから余計にだと思う。 それからはパソコンで大量に調べたよ。だからもう、俺は大丈夫。避けるような事してごめんね。
最後に、 俺は花優愛ちゃんが好きです。
1人の女の子として。 これからも、仲良くしていけたらと思います。
という訳で、プレゼントをしちゃいます。 前に話したの、覚えてるかな？ 家族でお揃いで付けてるハートのネックレス。
花優愛ちゃんも、つけてくれると嬉しいです。
誰よりも大好きです。
櫻木柊城より』



なんで早く箱を開けなかったんだろう



また涙が出てきた



綺麗に並んだ文字が余計に私を苦しめた