初恋
手紙を封筒に入れようとした瞬間に、あの爽やかな香水の匂いがした



ボタボタと落ちた涙のせいで、手紙の文字が滲んでしまった



急いで封筒に入れて、ネックレスは箱ごとペンポーチの中に入れた



少し大きめな赤いハートが綺麗だった



そういえば、おんぶもして貰ったなぁ

わがままを聞いてくれて、夜中にお家に来てくれたり

少し前までは仲良しだったのになぁ



ばいばい先輩がどれだけ頑張ってくれても、やっぱり 櫻木先輩をこえることは出来ないと思う




けれどそれは、言わなければ分からない事で



初めての彼氏に、嘘を吐きながら付き合っていくなんて



恋愛って難しい




改めて思った





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