メガネのプリンスさま!
「そうは言ってもね~」
と、花梨ちゃんは私に疑いの目を向ける。
まあ、たしかにあれだけをみれば・・・
ちらっと陸君のほうを見る。
さっきの爽やかさとはうって変わり、分厚い黒縁メガネのせいで顔はよく見えないし、教室の隅で静かにしてるから目立たないんだけど・・・
「とにかく!私は陸君を振り向かせるために作戦を練ろうと思う。題して、『陸君を振り向かせよう大作戦~!』」
「相変わらずネーミングセンスないわね」
「う、うるさい!」
こうして、私は陸君を振り向かせる作戦が始まった。