君とニャンにゃん☆
「お帰りなさい」
「……ただいま、母さん」
出迎えたのは母
雅人を生んだ人
「雅人も帰って来たわ」
「うん、車が見えた」
やはり嬉しいんだろうな
俺が帰って来るよりも
「幸人のこと言ったら喜んでいたわ」
「……そっか」
俺が旅館の跡を継ぐこと
特に将来の夢もない俺だから
喜んでくれる人がいるならそれで
「幸人」
足を進め始めた背中に聞こえた
「何??」
「無理して跡を継ぐことないのよ」