Honey Brown



「あたしたちは201号室ね」


「そうなんだー」


「…知らなかったの?」


「うん!先生の話とか聞いてなかったし、しおりも見てないし」


「……はぁ」


そんな呆れられてもなぁ…


「女子と男子で階が違うんだねー」


「そりゃね。男子は4,5階で女子は1,2階よ」


「へー、そうなんだー」


そんな話をしてる間に部屋に着いた。


「どんな部屋なんだろうね!ワクワクするね!」


「…しおりに写真載ってたから」


…うっ。で、でも、実物と写真は違うじゃん!

ねっ?!そうだよね?!


「では優里さん…開けちゃってください」


「はいはい」


目をつむり、心の準備をする私を颯爽と通り過ぎ、部屋の中へ入っていってしまった。


「優里さん!中の様子はどうですか!」


「いいから早く入りなさいよ」


「ちぇーっ」


仕方なく目を開ける。



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