Honey Brown



「どーいう…」


私が聞こうとしたら後ろから抱き締められた。

相手は見なくても分かる。
棗くんだ…


「ゆ、優里!」


目で”助けて”と言ってみるが、崎本くんと話していて、気付かない。


こ、こんな街中で!
ただでさえさっきの告白で注目集めてるのに…

また注目されちゃう!


「うぅ…離してよぉ……」


「やだ。ね、あいつら帰るみたいだからさ、俺らもイチャイチャしてく?」


「…っ……うっ…」


「泣かないで、理衣奈」


そう言うとクルッを体が回転し、棗くんの胸に押しつけられた。



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