*coffret a bijoux*(SS集)
余りまくってたスペースに
今ではあたしの荷物が
納まって、ここはもう
すっかり“あたし達の家”。



平日はここから一緒に
出勤して、休日はのんびり
一緒に過ごす。



何気ない毎日が、今は
本当に幸せだった。




「旅行先は決まったから
いいとして。

後は式だな」



柊弥の声に、ボンヤリ
考えにふけってたあたしも
ピクッと反応して顔をあげた。



「そうだね……」



式と言っても参列者は
柊弥の家族だけ。



その気になればいつでも
出来るんだけど、こちらも
まだ、具体的なことが何も
決まってない。



理由は簡単。



あたしも柊弥もつい仕事を
最優先にしちゃってて、
平日はろくに相談もして
ないからだ。
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