ケモノ微熱38℃
だけど、これが最後なのだから、それでもいいんだと思う。
ママにも夜の友だちにも話すことなんてできなかった。
なのに、彼が優しい声で
「どうして?」
なんて言うから、あたしの口は無意識に動き出した。
「あたし、イジメられてんの」
「え?」
さっきとは違って、意味がわからないというように出された声。
「って言っても、ジャージがなくなったり、ローファー隠されたりするくらいだけど」
やってるのは麻由子だってわかってる。