ケモノ微熱38℃
「死んでもいい、なんて思ってなかったよね?」
彼のその言葉に、ビクリと肩が震えた。
彼がそんな些細なあたしの変化に気付いたのかはわからないけど、彼の不安そうな目はあたしから逸らされる事がない。
その目は全てを見透かしてしまうようで、あたしは下を俯いた。
「俺の勘違い、だよね?」
「……思ってた」
「え?」
あたしの言葉に重なるように聞こえた彼の声は、驚きと哀しみが混じったような声だった。
こんな事言ったら、きっと彼はあたしから離れる。