ケモノ微熱38℃
ドキッだかキュンだか分かんないけど、あたしの胸が高鳴った。
だけど。
この時のあたしには、それが何なのか知る術はなかった。
「ねみぃ」
「寝れば?」
小さく欠伸をする緋呂に、胸の高鳴りがバレないか不安に思った。
緋呂にそんな心配は無用だったけど。
「言われねぇでも寝る」
「どこで?」
「ベッド」
「そんなもんまであるの?」
生活用品が何故だか豊富なこの部屋。
つーか、誰か住めんじゃない!?
寧ろ住んでんじゃない!?