ケモノ微熱38℃
「王族暴走だってー」
「やだー、暴走族?」
「危ないなー…」
ザワザワと騒がしいのは、暴走族のせいらしい。
歩道で暴走を見つめる人たちの合間を縫いながら、フラフラと覚束無い足で必死に歩く。
あ゛ー……。
頭痛いし、早く帰って横になりたい…。
「おい!危ないぞ!!」
え……?
その声にハッとすると、ライトがあたしに当たる。
見ると黒のジャガーがあたしに向かっていた。
あたし、死ぬの……?
それも悪くないかも…。