ケモノ微熱38℃
……そう思ったけど、ジャガーの前に一台のバイクが割って入って、急停止した。
「危ないよ!」
「あ、ごめ……んなさ…い」
あたし、震えてる……?
死んでもいいなんて、本当は思ってなかったんだと思う。
遠くからパトカーの音が聞こえてくると、
「カゲ!」
ジャガーの後部座席から一人の男が顔を出した。
「あぁ!ごめん、ちょっと…」
そう言ったバイクの男は、あたしの腕を引いてバイクの後ろに乗せた。