親友と真友と心友
笑顔
~笑顔~


「ねぇ、どこの中学から来たの?」


あたしの手を握りながらその子は言った。


「関係ないじゃん。」


あたしは、冷たく言った。話しかけて来ないで欲しかったから。


するとその子は、振り返って言った。


「なんでそんなに関わろうとしないの?」


は…?
お前はあたしの何を知ってるの?って聞きたくなる。

「なんかさ、自己紹介の時もすごく短かったし、委員長が話しかけても無視してたし。」


委員長?って人が話しかけて来たのは気づかなかった。どうでも良かったし。


「別に。めんどくさいから。」


いきなりその子が止まった。


「そうやって逃げてたら、絶対つまんないじゃん。」

その真っ直ぐな言葉があたしの胸に刺さった。


その子は、そんなに深い意味じゃないと思う。
でも、あたしにとっては深かった。


「あんたさぁ、何様?ほんとウザイ。」


あたしはそう言って、教室に戻った。
その場から逃げたかったから。


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