君だけしか映らない
荒川の姿を捜すと、参考書が置いてあるコーナーにいた。



(真面目なやつだな…)



「買いたい本は見つかったか?」



「あっ…佐伯くん。ごめん…時間かかっちゃって。」


「いや…別にいいけど。」


そう言って荒川の手元に視線を移すと…



「公務員…?」



「あぁ…うん。」



「お前、公務員試験受けるのか?…って言うか進学しないのか?」



「うん…しない。公務員がダメならどこか就職するつもり。あっ…私この本買ってくるから。」



「あぁ…。」



かなり意外だった。
荒川の成績はいつも上位の方だし、進学するとばかり思っていた。



荒川の会計を済ませ、オレたちは本屋を出た。




「…なぁ、なんか飲むか?さっきからずっと歩いてばっかだしさ。」



「うん。そうだね。」




そしてオレたちは近くのカフェに入った。



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