君だけしか映らない
「…お前の目には、オレってそんな風に映ってるわけ?」


「え……?まぁ…そうだね。」


その言葉に佐伯悠哉は何も言わず黙り込んだ。なんだかその横顔が少し悲しそうにも見えた。


笑美は不思議に思った。


なぜそんな顔をするのだろう…?やっぱりモテることに慣れているから、自分に好意を持たない女がいるのが嫌なのだろうか?


確かに、誰でも嫌われるよりは好かれたい。


だけど、私に好かれようが嫌われようが佐伯悠哉にはなんのメリットもないだろうに。


むしろ自分のようなブスに好かれたら、男の人は迷惑なんじゃないかな…。



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