君だけしか映らない



「そこで何してるわけ?」


――――え……?



その声にその場にいた全員が凍りついた。


紛れもなくその声の主は、今話の中心だった人物だからだ。


「ゆ、悠哉…。」


町田さんの声は震えていた。



「普段荒川と話さないくせに、こんな人気のない所で何してるわけ?」


その表情はすごく冷たいものだった。



「悠哉が…委員長と話してたから何話してたのか気になって……。」


「そんなのお前に関係あるわけ?」



「っ………。」



その言葉に町田さんは泣きそうになっているのがわかった。



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