積もる思い、真実の愛。

これらを総称すれば、望未はオフィスでOLのように作業をするよりも。


実際の現場へ行く事で輝ける、バリバリの現場肌タイプだったという事実――



役員である柚希さんと顔が似ていないだけでなく、性質もまったく別のようだ。



柚希さんはとにかく頭がキレて、それを会社経営へと上手く活かしている。


対してアホの望未は、天性のものなのか人当たりやセンスが良いらしい。


そんな特性を見つけたからには、アイツが活きる場所へ行かせるのも俺の役目。


まぁ…店舗を任せるとなると、売り上げや在庫の数やら管理はムリだろうけど？




こうして色々な仕事周りをさせるようになり、ようやく上司と部下の関係が成立するようにはなったものの。


もう昔馴染みだった頃の関係は、ほとんど消失している寂しさもまたあった。