天使の悪魔
私は意味もなく背伸びして、周りをキョロキョロ見回った
「あっ!!」
この壁の角の向こうに、人の影!!
しかもだんだん消えて行くっ。
絶対あの人だぁ!!
私はとっさに地面に落ちてたタバコ君(何故か君付け)を拾って、影の行く先へと走り寄った。
畜生。
この人歩くの早いなぁ!
もう30メートル先に行ってるし!
ん~、背高いな、この人。
後ろからは顔が見えないんだけど、
金髪に近い栗色の髪色…
私もそんな髪色にしたい!!
そんな変な事を思いついて、思わずニヤッとした私。
今の髪色は、茶色。
金髪にしてみたかったんだよねっ!
前から―――…
「…ぅわっ!!」
ボーっとしてたら、ボフッって、
前の人にぶつかっちゃったよっ!!
「ご、ごめんなさいっ」
慌てて謝った。