恋愛温度、上昇中!
司会の進行に社長らしき人の簡単な挨拶。
乾杯の合図で、グラスに口づける。
この際、酔ってしまおうか。なんてそんな馬鹿な事しないけど。
新橋さんは挨拶に行ってくると席を外した。知り合い何人かと話している様子に新橋さんの会社でのポジションが分かる気がする。仕事も出来るんだろう。あの容姿で人当たりも良いなら文句のつけ所が無いんじゃないか。
それにしても、
私は迷う視線を関谷に移す。
なんでこいつも来たのか。おかげで私も呼ばれたのなら、関谷もこの会社と縁があるに違いないんだろうけど。
証拠に、関谷も何人か声を掛けられている。内容までもは聞かないけれど、皆一様に関谷に媚びているように見える。もう、ここまでくるとなんかの儀式みたい。関谷は、硬質で冷たい空気を纏っていた。偉そうな訳じゃない、いつものように気怠い感じでもない。ただ、その他を寄せ付けない圧倒的な存在感だけが際立つ。
いつもの関谷じゃないみたいだ。
だけど、
いつもの関谷って何?
あたしは関谷を何も知らない。