恋愛温度、上昇中!
「…そーゆう意味じゃない」
関谷の無駄に整った、冷たい顔立ちがほんの少し困ったように歪んだ。
じゃあ、どういう意味?
あたしは、眉を僅かに上げる。瞳は逸らさない。この真っ黒な色に負けたくないから。
関谷の瞳が僅かに揺れた気がした。
「はぁ、面倒くせー」
漏れたのは、関谷の小さな溜息。よく聞くその言葉になんだか気が抜ける。いつもの関谷だ。
「面倒くさい言い方しないでよ」
あたしの言葉に関谷は綺麗な眉を寄せて笑った。口調はいつもと同じで、いつものこいつ。
「っとに…、分かんねーやつ」
向けられた瞳が優しくて、戸惑う。
分からないのは、あんたなのに、関谷。
あたしは溜め息をひとつ零した。