恋愛温度、上昇中!
「松前さんは高見さんが好きなんだね」
柔らかい声で沈黙を包んでくれたのは新橋さん。祥子は、眉を下げて少しだけ微笑んだ。…彼がいてくれて良かった。二人だけならこんなすぐに雰囲気を変える事はきっと出来ない。
「確かに、こいつは強くみえるよな」
関谷がフッと笑った。
「強いのよ?悪い?」
あたしもいつもの調子で悪態をつける。流れた空気に内心安心しながら。
だけど、関谷は、
「お前は強いんじゃない」
あたしをクッと見つめる。真っ黒で吸い込まれそうな瞳が綺麗で、薄暗い照明にあたる整った顔が僅かに揺れた。
―――関谷?
「強がりなんだよ」
関谷は、あたしを見つめたまま、切れ長の闇色の瞳を細めた。