恋愛温度、上昇中!
彰俊は狡い。そう思うのに、
「…ありがとう」
胸が締め付けられる感覚に襲われて、鼻の奥が痛い。
「私にとっても、特別だった。あなたみたいにめげない人見たことないもの」
茶化して、笑う。
恋より、友情より、複雑だったけど。
それが遠くなった過去の話だと理解しているから今素直にそう言葉に出来る。
彰俊が、私の頭をゆっくり撫でる。
「…何してんのよ」
規則的な手。
見上げるくらいこいつの身長は大きかったんだと思う。
拒まないのは、曖昧な感情を大事にしたいから。形が違っても、きっと、この温かさは変わらない。
「…もっと、違う出会い方ならよかったね」
離れた腕、見上げる瞳が、懐かしいものとは違っていた。