恋愛温度、上昇中!
小倉さんは山都さんからその笑顔と同時に向けられた言葉に一瞬、ハテナを浮かべながら、また頭を下げる。
「じゃあまあ、今週は高見ちゃんも忙しいだろうし来月頭にでも空けといてねー、あ、これ強制だからー」
クソ、この腹黒眼鏡。眼鏡愛好者としては許せん。
舌打ちするのを我慢して「恐れ入ります」と顔を上げずに、淡々と返事を返した。小倉さんはまだ呆気に取られたまま。
「小倉さん、こちらも出来る限りの協力はします。安心していいとは言わない。安心する暇もない位頑張って下さい」
ニコリと振り向いた、素敵眼鏡の真摯な瞳に、小倉さんは、八ッとして「はい」と勢いよく返事をした。
悔しいけれど山都さんの穏やかな物腰に柔らかい声は小倉さんをも勇気づけたらしい。噂は健在だ。