恋愛温度、上昇中!

それを合図にグラスを飲み干す。ピッチが早くなっているのは自分でも分かるけど仕方ない。浮かされては落ちるような感情の波に落ち着かない。


「さっきも説明したでしょう?知り合いです。ただの」


ゴトンとグラスを置いて、苛立つ瞳で山都さんを見るけど、この人は愉しくてたまらないかの様に目を細める。


「高見ちゃんには聞いてないよ」


そうサラリと言うと山都さんは関谷に視線を移した。





「……別に。彼女の言った通りですよ。何か問題でもありますか」




関谷の声は何の起伏もない無愛想なテノールで、薄暗い店内に響いた様な気がしたのはあたしの気のせいなのか。あたしは、どうしても関谷の顔を見れなかった。



< 317 / 418 >

この作品をシェア

pagetop