恋愛温度、上昇中!


あたしは大きく深呼吸をして歩幅を大きくする。


早く、早く、



一人になりたい。




霞んだ景色に、目元が意味もなく熱いから。





マンションの階段を駆け上がって、




嘲笑うかのように響くヒールの音に、





あたしは、何か、大きな失くし物をしたと思った。



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