恋愛温度、上昇中!
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「そうねぇ……」

社長は何枚かのデザイン画を眺めながら、フゥと吐息を漏らした。

社長は相変わらず美人だ。入社当時から全く変わらい雰囲気に、確かに人工的なものを感じさせない上品さに色気。
バツイチと聞いたけれど、途切れることなく彼氏がいるらしい。やっぱり経験がものをいうのか。


「高見ちゃん?」


ハッとしてぼんやりした視線を社長に戻す。

「すいません、やり直します」


どうかしてる。昨日あの勢いで描いたデザイン。結局それをそのまま提出するなんて。


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