少年少女リアル
 自分勝手でも、それでもいいのだろうか。

それが、たとえ誰かに僕らしくないと思われても。

ひどいと思われても。

それが、本当の僕ならば。


「佳月には、自分勝手って言われたくないな」

「お前の方が俺より何倍も自分勝手だろ。先に帰るし」

「根に持ってるの?」

ムッとした顔が窺える。
それからすぐ、うんざりしたとばかりに、佳月は首を振ってみせた。

「……はぁ。それだけ口達者なら大丈夫だろ。先に帰るわ」

「は?」

僕を待っていたのじゃないのか?

佳月はすっと立ち上がり、横目でベッドを見下ろした。

「仕返しだ、馬鹿野郎」

「何でこのタイミングに仕返しするんだ」

やっぱり根に持っているんじゃないか。

「じゃ、またな」

「本当に帰るのかよ」

冗談ではないらしい。
カーテンを捲ったところで、ふと振り返った。

「あ、お前の鞄、教室にあるから」

持って来ておいてくれればいいのに。

じゃあな、ともう一度言うと、僕の返事を待つ事なく、佳月は出ていってしまった。
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