失われた物語 −時の鍵− 《前編》【小説】
僕は
神に祈ることの普遍性をかいまみた
神父に言われようが
神社で祈ろうが
神は神だった…ね
奇跡
身も蓋もなく正確な結末
善悪すら超えた破壊と創造…
これに耐えてその怒涛に
身を晒す者にだけ見える光がある
それは知ってる
そして僕の音楽にも
その試練が来たんだ
とうとう
家に戻った
母が心配してオロオロ待っていた
「お帰り!どうだった?」
ストレートだ…もし落選してたら
僕は折れるよ
「決勝…行けるよ!」
さすがに少し嬉しい
立ち止まっていてもそれは嬉しい
そして少し居場所があるような
変な安堵感すら…
これ…が
ステータス…ってヤツなのか?
自分の心の変化に
またひとつ何かを認識する
ステータス…
居場所
僕はこみあげるものを感じた
母の大興奮の「やった~!」という
かわいいガッツポーズに
僕の拳をポンと当てて
最大限の笑顔を作った
もう…ダメだ
涙が落ちる
「シャワー浴びてくる」
僕はその場を逃げる
早く…