俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
ドキドキする胸を抱えて自分も上半身を起こした。
「名前……でも…う~ん…。りゅーき…? ……きゃーーーやだやだやだ恥ずかしい!」
「……」
前半分は聞こえないほど小さく呟き、それに一人勝手に照れて片手をほっぺたに当て、もう片方でベベベベベンッと先輩の腕を連続ビンタした。
…わーわーわーどうしよう。
呼び捨てとか絶対無理だしぃ、でもじゃあ…。
りゅう…りゅう……りゅうくん?
「きゃあ~~~っ❤❤❤」
「……」
再び…ベベベベベンッ。
「いつまでやってんだ」
「えー?」
すっかり呆れた声を出され、ニコニコしながら見上げる。
「……」
すると、なぜか同情のような…哀れみのような目を向けられた。
…おかしいな。
さっきまで機嫌悪かったのにな。
ていうかあたし、なんかしようと思ってなかったっけ?
忘れてるよね…。
あ! そうだそうだ。
翔くんのこと相談しようと思ってたんだった!