俺様狼と子猫少女の秘密の時間②

……。

あ、あはは、はは…。


「あら? 悠由そんなところでなにやってるの。早くお入んなさい。冷たいお菓子があるわよ」


「あ、ママ…」


いつの間にかあたしは、玄関先で何分も立ちすくんでいたらしい。

苦笑いを浮かべながら、靴を脱いだ。


「あっ。ゼリーだ~」


「ゆなお手伝いした!」


「そうなの? すごいねぇ由那ちゃん」


リビングのテーブルに並べてある色とりどりのそれを見つけ、キラキラと目を輝かせるあたしの足元で、可愛らしくアピールする由那を抱き上げた。


「食べてもいい?」


「いいよ!」


可愛い……。

我が妹ながら、こんなに可愛いなんて…。


杏子に言われる「シスコン」というのは、あながち間違いじゃないのかしら…。


ふと頭の隅でそんなことを思いながら、手を洗って着替えることにした。



…ああ。

それにしても、夏休みが一気に楽しみになったな~。

うふふ♪

数学以外にも教えてもらっちゃおっかなーん♪(口実)


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