黒い大きな犬
「ウヒ…ョ。つまりは、大切なもんというのは案外近くにあるものじゃ、ということですよ」
僕がその家から出る間際、父親ハムスターは言った。パーシーは隣で大きな目をキラキラさせていた。二人はしばらく抱き合った後、しばらく笑った。つられて僕も笑った。

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