─侵食─悪魔のような男

監視役が男性なら、こんな恐ろしく可愛らしいお店には入りずらいだろう。



ユウリがこの店を選んだのは、そう考えての行動だった。



ピンク色のファンシーな世界の中で、2人は暫く振りの楽しい時間を過ごした。



「ねぇユウリ…今…幸せ?」



「…えっ……」



咲の唐突な質問に、声を詰まらせてしまった。



「だって時々つらそうな顔してんだもん…何かあるんじゃないかって思って」



咲が自分を見てくれて、心配してくれるのが嬉しかった。
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