─侵食─悪魔のような男

劉兒は、ソファーに座るユウリの後ろに立つと、カチッとドライヤーのスイッチを入れた。



「熱くない?」



「ううん…大丈夫」



腰の辺りまであるユウリの長い髪を、優しく撫でるように乾かしてゆく。



「綺麗だ…キミは全てが美しい…」



乾かされた柔らかな髪を、スルッと指に絡ませそっと口づけた。



そして指の間を落ちていくのを楽しむ。



劉兒はこの感触が好きだった…特にユウリの髪は柔らかく気持ちが良かった。
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