─侵食─悪魔のような男
ユウリはチラッと運転席に目をやった。
そう…この車には運転手がいるのだ。
しかも自分からキスするなんて…まともにキスなんてしたことも無いのに。
「劉兒って意地悪だわ…恥ずかしいよ…」
少し唇を尖らせてぶつぶつとユウリは呟く。
「どうしたのー?行きたくないの…」
「いっ行きたいよ」
「クスッ…じゃあ早くしなよ…気が変わっちゃうよ?」
劉兒は笑みを浮かべながらユウリをみていた。