【企】携帯水没物語
「そうじゃなくて!

その人図書館使ってんでしょ?

てことは、この近くに
住んでんでしょ?


だったらなんで、ここの
駅から一緒に行かないのよ!?」




「そ、それは――――!」




あたしは言葉を失った。




言われてみればそのとおりだ。




お互いこの辺りが生活
エリアなんだもん、同じ
駅から一緒に行く方法
だってあったんだよね。




だけど……たしかあの時、
渋谷からバスにしようって
とこまで決めたら、

『じゃあハチ公前で
待ち合わせにしよう』

って言い出したのは
折原さんだった。



_
< 18 / 56 >

この作品をシェア

pagetop