桜日記―幕末伝―
屋上まで一気にかけ登った。

ハァハァ……
さすがにきつい……

だけど……このきつさも、後少しで感じなくなるんだ……。

しばらく、屋上の入り口でボーっとしていたが、覚悟を決めて手すりまで歩みよった。

そして……
手すりを乗りこえた。

……もう後戻りは出来ない―。

だけど……後悔はしない……。

「今まで、お母さんの幸せを邪魔してごめんね。
私は今から死ぬから……お母さんの願い通り、いなくなるから……。


だから………笑ってね」


そう言って飛び降りた。
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