桜日記―幕末伝―
「……俺は武士として生まれた。
だから幕府や藩に仕えるってのが、俺の使命だと思ってた。

……けど、それは全然違うと今回の事で気づかされた。

俺は今の日本がおかしいと思っている。
このままじゃこの国はあっという間に異国の思いのままだ……。

だから………
俺が日本を変えていく!

俺が佐助の意志を受け継いでいくぜ!」

晋作は決して揺るがない瞳で私を見た。

どことなく悲しい顔をしているのは、私の気のせいかな?

しかし、それは気のせいではなかった。

「ただ……俺が倒幕派になっちまうと、お前を危険な目にあわせちまう。
それだけは絶対に避けたいんだ……。

だから……
梓には悪いが、お前は俺の知り合いに預かってもらう事にする」

えっ……!?

私は目の前が真っ暗になった。
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