新時代神話
幸大の近くに依子がくる。

「楽しんでるかい?」

「もちろん。」

「ちょいと聞きたいんだけど、楓はどうよ?」

「どうって?」

「だから〜、あんたの嫁さんにだよ。」

「なっ!?」

「どうなのさ?」

「いや、それは、」

「まったくダメって言うよりは満更じゃないって感じね。


確かに、少しドジだし、常識知らずな面もあるけどさ、

気遣いはできるし、料理をはじめとして家事全般をこなせるし、

何より、あの胸。

誰に似たのかしら、我が娘ながら羨ましい。」


「まったく持ってそのとおり。」

「楓には他にもライバルはいるわね。」

「恐らく。

しかし、俺の何が良いのかね?」

「人は見た目より心さ。

特に長くいる人の場合はね。



ところで、うちの組も後継者がほしいわけなのよ。

岡田君は極道って興味ある?

なくても今なら組長の座に座れるわよ?」

「結構です。」

「気を使わないで良いのに。

未来の親子なんだから。


ほら、この際お義母さんって呼んで良いから。」

「「ダメ!!」」

4人が止める。


「あら、楓は?」

「おばさんの話を聞いて頭が沸騰してますよ。」

叶が指差した先には顔を真っ赤にした楓がいた。


「…まぁ、後は本人に任せようかしら。」
< 157 / 194 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop