新時代神話
「最近、構ってくれなかったから、このくらいは奢るのがベストじゃない?」

「そうなのか!

ならば私も戴こう。」

「お前ら、そんなんが通ると思ってるのか?」

「幸大、ごちそうさま。」

「幸大、馳走になった。」


「はぁ、

俺ってなんか甘いよな。」




「ライカ。」

「幸大!」

「な、いきなり抱き着くな!」

「会いたかった!

会いたかったよ、幸大!

僕は、僕は、」


目を潤ませる。

「どうしたんだ?」

「お腹は減ったし、喉は渇いたし、トイレにも行きたいし。」


「…お疲れ。

とりあえず、トイレに行けば?

ここは見てるから。」


「ありがとう!」

バチッ、

一瞬で消える。






バチッ、

「ただいま!」

「おかえり。

ほらよ。腹減ってるんだろ?

飲み物もある。」


「幸大、僕の救世主よ!」

「頭を下げてる暇があったら喰え。」



「いただきます!」




「ごちそうさま!」


「さて、ヤキソバが250円、ジュースが100円、合わせて350円になります。」


「有料!?」

「当たり前だろ?」

「持ち合わせが0円なんだけど。」

「後払いも可。」
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