kiss☆して? ダーリン☆
『ダメだ! 危険だ! 危ないっ!!』
「は、はあ…?」
電話の向こうで、パニックを起こしてるらしいバカ。
『おい! そいつらに一回合わせろ!!』
「は? ヤダよ」
『ダメだ! お前が危ないっ!!』
「は…? もう切っていい?」
意味分かんない。
一体この人は何が言いたいんだろう。
『おい! 風邪引いた時、男と会うなよ! 素直に休め!!』
「え? なんで?」
『お前は風邪を引くと可笑しくなる!!』
「・・・」
それはどー言う意味で…?
『ホントだぞ? 信じろっ! お前は可笑しい! けど、風邪を引くともっと――「ばいばい。 お兄ちゃん」』
アタシは一方的に電話を切った。
そう。
バカと言うのは、アタシのお兄ちゃんの事。
前の学校で、お兄ちゃんと同じだったから分かる。
お兄ちゃんはかなりモテていた。
頭脳優秀。
運動神経抜群。
容姿端麗。
この3つが完璧だったから。