私の敵はチビ会長







『私…契約するよ。』

『そうか…では書きなさい。』





当たり前のように、1人暮らしの紙を手渡すお父さん





それを見て少し笑った私は小さく首を横に振った




驚くお父さん





そりゃそうだよね…。




ここに書くと思ってたと思うから







でも…これでいいんだ





私はお父さんの本当の気持ちを知れて十分





幸せだよ!!?







『違うよ…私がサインするのは…こっち。』






そう言ってゆっくりと取った契約書





小刻みに震える手をなんとか押さえて平静を装いサインをする






…藍川くん





身勝手な私を許してください





そして、叶うならば、






私のこと忘れてください






素敵な恋をして、素敵な人と幸せになってください






不思議と涙は無かった。




暖かい気持ちが心を支配していて、落ち着いている





でもやっぱり藍川くんの笑顔を思い出すと胸がギュッと締め付けられる





そしてやっぱり大好きなんだと実感するんだ












『いいのか…?私が言えるようなことではないが、藍川くんは……辛いと思うぞ?おまえ以上に。』

『…それは、嫌です。でも…私は家族も大切だから』





私の言葉に涙ぐむお父さんを見て、また胸が締め付けられる




…これでいいんだ。







これで…



















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