唇を塞いで



春休みにはお母さんのお母さん…

アメリカのおばあちゃんの家に泊まる

お父さんはあたし達が付き合うことを許してくれた



「しぃちゃんアメリカ行くんでしょう?」

「うん。おばあちゃんが会いたいって電話くれたの」


「もちろん英語だよね」

「うん」


「すごい」


ちょっと照れくさい

「詩希がアメリカとか、寂しすぎる」


「京…。少しの間じゃん」

「でも三年になるまで会えねぇじゃん」


京は心底寂しそうにあたしを見つめた





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