エクスタシー~極上のオトコ!?~
「今度は新しい画廊のオープンセレモニーに御招待しますよ。青山なんですけどね」


息子が微笑む。


うーん、やっぱりただの札束にしか見えない。


「記帳していただいた御住所に招待状をお送りしてもいいですか?」


「ええ、ぜひ」


息子には何の魅力も感じない。


が、このセレブとの縁を切ってしまうのも惜しい気がした。


画伯が息子に何やら耳打ちした。


息子が頬を染めて
「関谷さん。この後、お食事でもいかがですか? もちろん、妹さんも御一緒に」
と、お行儀よく申し出た。


「ええ、ぜひ」


この息子を全力でおとしにかかるだけの気力が湧かないアタシは、ただニコニコ笑ってた。


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