エクスタシー~極上のオトコ!?~
おべっか乗務員たちと歩調の合わないアタシに、教官の目は厳しい。


教科書の中でも一番難しそうな問題を、アタシにぶつけてくる。


見せしめとして、アタシに恥をかかせたいのだ。


もし、これがドラマなら、主人公のアタシは泣きながら訓練センターを逃げ出し、追いかけてきた仲間たちに励まされ、センターにもどっているところだろう。


けど、一匹狼のアタシに仲間なんていない。


逃げたところで誰も追いかけてこないことはわかってる。


やっぱ、向いてないかな……。


アタシはタバコに火をつけた。(ちなみに訓練センターの室内は禁煙である)


はっきり言って、もう飽きた。


部屋に帰ってからは提出するレポートや授業の予習、復習。


誰も部屋から出て来ない。


あと一ヶ月半もこんな日が続く……。


はぁ―――……。


ため息と一緒に煙を吐いた。

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