エクスタシー~極上のオトコ!?~
アタシは運転手からの三回目のコールでようやく立ち上がった。


起こされたことに腹が立った。


なんでアタシが、こんな朝っぱらから働かなきゃいけないのよ!


八つ当たり。


枕に殴る蹴るの暴行を加えた。


やっと気がすんで、ハアハア言いながら制服に着がえた。


こんなことはしょっちゅうだ。


が、やはり心臓に悪い。


初老の運転手は急いで運転席に戻り、シートベルトをしめた。


「ギリギリかも知れません」


重々しい口調。


「すみません。ちょっと、体調が悪くて」


こうやって、額を抑える仕草は、これで何十回目だろう。


運転手は毎回違うので、こんなクサイ芝居も平気で出来る。



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