エクスタシー~極上のオトコ!?~
あった……。


ファミリーレストランの広い駐車場の隅に、埃まみれの車。


「先に私ひとりで会ってくる」


私は美穂とノゾミさんを歩道に残して薄汚れた車に近寄った。


ううわ……。


ノゾミさんの言った通りだ。


窓ガラス越しにのぞきこんだ車内は本当にゴミ溜めのようだった。


確かに誰かがここで生活している。


けど、今は誰も乗っていない。


助手席に置き去りになっている一冊の雑誌。


黒い表紙に白い裸体。


『エクスタシー』





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