狐の許婚!?
序章:懐かしい思い出
「こ、こないで!」

小さな女の子は森の中を必死で駆け抜けていた

少女は何から逃げて何に怯えているのか自分でも分かっていない

でもヒトではあらざる“何か”が追いかけてきている事だけは確かだった

少女はついに崖の淵まで追い詰められた

少女は初めてその“何か”を見つめた

そいつは狼に似ていたが目と牙と爪は赤く鋭く、大きく、何匹もいた

少女は恐怖で一歩また一歩と後退して行った

ついに崖っぷちに追い詰められた時一匹少女に襲い掛かった

だがその瞬間、少女の足場が崩れた

「きゃああぁあぁぁぁ!!!!!!」

少女と一匹の“何か”は真っ暗の森に落ちて行った

崖上にいた他の“何か”は悔しそうにして帰って行った
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