トライアングル・ラブストーリー


数日後、彼の家にあった私の荷物は彼がいない間にすべて持ち帰った


彼の家のテーブルには合鍵と置き手紙


『今までありがとう。
さようなら。
奈々』


臆病な私は面と向かって彼に別れを告げることは出来なかった


そんなことしたら、彼に流されてまたずるずる付き合ってしまう


そんなふうには絶対なりたくなかった



逃げたんだ、私は…


私が恐れていたのは流されることより、自分が傷つくこと


彼にひどい言葉を浴びせられるんじゃないかって……


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