“無”な彼。



そのあと、質問攻めにあったのは言うまでもなく…。


今日は私にとって、とっても疲れた1日となった。



家に帰ると早速漫画を手にとる。


「これだよー、これ!」


漫画の表紙を見るなり、私の頬は緩みっぱなし。


だって、山内くんに借りたんだよ!?

漫画をニヤニヤしながら読んでいく。


内容もやっぱり面白くて、どんどん読み進めていく。


漫画も中盤、次のページをめくろうとした時。



ひらひら、と一枚の紙が落ちてきた。


「えっ…何これ」


ピラッと真っ白な紙を裏むけてみると、



“返すのはいつでもいい”


書きなぐったような字で一言だけ書いてあった。



山内くんの字だ……。

1回だけ、授業で当てられて黒板に書いていた山内くんを見たことがある。



もちろん、山内に借りた漫画なんだから山内くんの字なんて当たり前。


そんなことを考える余裕も私にはなかった。




……嬉しすぎて。


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