躾と束縛と愛情【短篇】
EX.4 体に教え込む主の味
 


「お邪魔しま~す」



彼女が暢気にオレの部屋を訪れて、笑みを見せる。

変わらない笑顔。


常ならそれで。

それだけで、満たされていたのに。


いまは、その彼女の笑みに彼の影が重なってオレの胸を黒く澱ませる。



それは偶然、聞いてしまった会話の所為だった。

< 8 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop